記事担当:共立プロダクツ












フォノイコライザ基板完成品に付属している説明書から周波数特性グラフを転載します。

(記事:OGU)
更新予定:毎週木曜日(次回は4月25日です!)
[ハンダ付け必須-非マイコン系]
レコード(アナログレコード、アナログディスク)が若い人にも人気があるとのこと。
新曲をCDや配信だけでなく、レコードも同時発売する・・・というアーティストが増えている
そうです。
で、そんな最新のレコードや、過去に収集したレコードを久しぶりに聴いてみよう・・・と思っている人がおられるかも知れません。
レコード全盛時代にはレコードプレーヤを接続できる「PHONO(フォノ)」入力端子を装備したアンプが一般的でしたが、昨今はCDプレーヤやUSB-DACなどに対応した「LINE(ライン)」入力端子しか持たないアンプがほとんどです。
で、LINE入力端子しか持たないアンプにレコードプレーヤを接続するには「フォノイコライザ」という機器が必要になってきます。
レコードプレーヤとフォノイコライザとアンプの関係はこんなカンジです。
そもそもフォノイコライザとは次の二つの働きをします。
(1)カートリッジの出力電圧をラインレベルまで増幅します。
レコードプレーヤに装着されているカートリッジ(レコードに刻まれた音溝をダイヤモンドの針でなぞって、電気信号に変換するパーツ)の出力電圧は約5mV程度です。
それを200mV程度のラインレベルの電圧まで増幅します。
(2)RIAA補正をします。
レコード盤はノイズを減少させるための工夫として「低音を下げて」「高音を上げて」録音されています。
(カートリッジの出力信号をそのまま増幅すると、高音が強調されたシャリシャリした音になります)
周波数ごとの上げ下げの量はRIAA(米国レコード工業会)で規定されています。
これをRIAAカーブと呼んでいます。
再生時にはその逆の補正(イコライズ)をして周波数がフラットになるようにします。
これをRIAA補正と呼んでいます。
昔々、レコードのことをフォノグラフ(Phonograph)と呼んでいましたので「フォノ」と「イコライズ」を合わせて「フォノイコライザ」と言うわけです。
タイミング良く、共立エレショップからフォノイコライザの基板完成品が新発売されました。
それを使って本格的なフォノイコライザを製作してみましたのでご紹介させていただきます。
まずは主役である「フォノイコライザ基板完成品」はこんなカンジです。
品名 フォノイコライザ基板完成品
品番 WP-EQAMP
価格 ¥4,950-
https://eleshop.jp/shop/g/g402807/この一枚の基板の中に「R」「L」 2チャンネル分の回路が組み込まれています。
心臓部のオペアンプには音質に定評のある日清紡マイクロデバイス社の「MUSES8920AE」が標準装備されています。
オペアンプは8ピンのソケットを介して取り付けられていますので、お気に入りのオペアンプと差し換えて音の違いを楽しむことも可能です。
コンデンサも音質最優先でドイツ「WIMA」社のフィルムコンデンサがチョイスされています。
次に、フォノイコライザ基板にDC±12Vを供給する電源基板はこんなカンジです。
・品名 プリアンプ用±電源基板完成品
・品番 WP-PDEN12VW
・価格 ¥4,400-
整流ノイズが少ない「ショットキーバリアダイオード」でブリッジ整流した後、ニチコン社のオーディオ用電解コンデンサで平滑し、3端子レギュレータで定電圧化しています。
電源ON-OFF時の不快なポップノイズを回避するためにミューティング基板を採用しました。
こんなカンジです。
・品名 プリアンプ用ミューティング基板完成品
・品番 WP-PPRT24V
・価格 ¥3,300-
リレーでフォノイコライザの出力回路を常時短絡状態にしておき、電源ON後約3秒で解除されるしくみになっています。
この基板を採用すればポップノイズのない「上品な」機器に仕上げることができますし、ホーンツィータなどにダメージを与える心配がなくなります。
フォノイコライザに最適な電源トランスも販売されています。
こんなカンジです。

・品名 プリアンプ用トロイダルコア・トランス
・品番 WP-TT1704
・価格 ¥3,080-
リーケージフラックス(漏れ磁束)やノイズを最少に抑えた高品質なトランスで、おまけにコスパも最強ではないかと思います。
これらを組み込むケースにはタカチ電機の汎用品から選びました。
こんなカンジです。

・品名 HIT型自然空冷小型アルミケース
・品番 HIT23-5-18SS
・価格 ¥7,832-
前回ご紹介した「プリアンプ」と同じものです。
2台並べて使用することを考慮してデザインを合わせてみました。
RCAジャックや電源スイッチなどの周辺パーツは共立エレショップ扱いの中からオーディオ機器にふさわしいと思われるものを選びました。
アンプつくりでいちばん大変な?? 楽しい??ケースの加工から始めます。
フロントパネルの穴あけ加工をして、レタリングシートで文字入れしたらこんなカンジです。

電源スイッチを取り付けたらこんなカンジです。

リアパネルの穴あけ加工をして、レタリングシートで文字入れしたらこんなカンジです。

リアパネルにパーツを取り付けたらこんなカンジです。

アンダーパネルにトランス取付穴の加工をしたらこんなカンジです。

アンダーパネルにトランスをネジ止めして、フロントパネルとリアパネルを取り付けたらこんなカンジです。

基板3枚は「ペテット」を使ってアンダーパネルに貼り付けます。
ペテットの取り付けはこんなカンジです。

基板3枚を取り付けて、配線が終わったらこんなカンジです。

AC100VまわりはAWG18、その他はAWG22のビニル被覆電線を使用しました。
入力端子とフォノイコライザ基板間の距離を最短にしたので、シールド線は使用しておりません。
全体の配線図はこんなカンジです。

トップパネルをネジ止めしたら完成です。
こんなカンジです。

フォノイコライザ基板完成品に付属している説明書から周波数特性グラフを転載します。
こんなカンジです。

青色がRIAAカーブでピンク色が本機です。
全帯域において偏差は±1dB以内に収まっていますので、一般家庭における音楽鑑賞用としてはまったく問題ないと思います。
自宅のAVシステムにセッティングしてみました。
こんなカンジです。

レコードプレーヤはDDプレーヤの定番とも言えるThechnicsの「SL1200MK3」。
カートリッジは同じくTechnicsの「205CMK4」。
MM型ですが、ボロンカンチレバーやサマリウムコバルトマグネットの採用でMC型よりも振動系実効質量が小さいのが特長で、20Hzから40kHzまでフラットな周波数特性を誇ります。
パワーアンプは大型真空管「845」を採用した自作のシングル無帰還モノフォニックが2台。
スピーカーは米国「THIEL」社の16cm2WAYトールボーイ。
現代スピーカーらしく周波数特性と合わせて位相特性もフラットで、音像定位と空間表現にすぐれています。
このシステムで1960年から1980年代に収集したLPレコードを中心に、クラシックからロック、ポップスまで幅広く聴いてみました。
一聴しただけで、CDよりもソフトで自然な音に驚かされます。
写真に写っているレコードジャケットはジャズファンにはおなじみ「MILES DAVIS」の「Kind of Blue」です。
1959年に録音されたものですが、これは2016年にプレスされた現代盤です。
レコード盤の材質は当時よりも改良されており、スクラッチノイズはまったく気にならず、「昨日の録音です」と言われても信じてしまいそうです。
人間の性能をはるかに超えたデジタルフォーマットが現れていますが、技術の進歩と音楽の感動はリンクしているのか??と考えさせられてしまいました。
皆様も手づくりのフォノイコライザでアナログディスクの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
(記事:OGU)
更新予定:毎週木曜日(次回は4月25日です!)





























